体の大部分を占める水分
ぷにぷにで柔らかい赤ちゃんのは、生まれた時の水分が80%もあります。
成人で60%、65歳以上では50%位になると言われます。
この水分の事を体液といい、体液には3つあります。
①血管をながれている「血液」
⇒体重の13分の1が血液の量です。血球と血しょうから成ります。
②細胞間を満たす「組織液」
⇒毛細血管の壁から外に染み出した血しょうの成分です。
③リンパ管をながれている「リンパ液」
⇒血しょうから生じた組織液がリンパ管に取り込まれた液体です。
今回はこの「リンパ」に着目してみたいと思います。
リンパの重要な働き
血管と沿うように、全身に網目のように広がっているのがリンパ管です。
リンパ液はその中を流れています。
リンパの働きとしては以下があげられます。
◎細菌や異物から体を守る
リンパ管には所々に関所のような場所があり、「リンパ節」と言います。
このリンパ節では、細菌や体の中の異物を集め除去してくれています。
除去がスムーズにいかなくなると、リンパ節に細菌などが溜まり腫れるのです。
◎ウイルスを攻撃して、侵入した病原体に対しては次回に備え抗体を作る
わかりやすい例としては、インフルエンザの予防接種です。
あえて少しのインフルエンザウイルスを接種して、体にウイルスを覚えさせて次回に備えて抗体を作っています。
◎老廃物を回収して運びだす
リンパは古い細胞や血球のかけらなどの老廃物や、腸管から吸収された脂肪を運んでいます。
リンパの流れが悪いと、、、
リンパは心臓の拍動ではなく、筋肉の収縮により、ゆっくり流れています。
血液が体を1周するの約1分。
リンパは体を1周するのに半日程かかります。
いわゆる「リンパの流れが悪い」人は1日かかる事もあります。
リンパの流れが悪くなる原因と、流れが悪いとどうなるのかを見ていきましょう。
リンパの流れが悪くなる原因
①体の冷え(血液循環が悪い、筋肉が少ない)
②ストレス
③水分不足
④運動不足
⑤睡眠不足
現代人は特に不規則な生活からリンパの流れが悪くなりやすいと言われています。
リンパの流れが悪いことで起こる症状
リンパが滞ると体内の老廃物や余分な水分が排出されなくなり、頭痛や肩こりなどが起こりやすくなります。
免疫機能も下がるので、風邪やインフルエンザなどにかかりやすく、治りにくかったり長引いたりします。
体内の疲労物質を取り除く成分も働きが悪くなるので、疲れを感じやすくなるのです。
美容の面でも、肌荒れや肌トラブルの原因になります。
また、むくみが慢性化し、セルライトがつきやすくなるのでマッサージなどで筋肉に刺激を与えて、常にリンパの流れをスムーズにするのが効果的です。
リンパの流れを良くする方法
簡単に言ってしまえば、【悪くなる原因】で挙げた事の逆をする事です。
主に生活習慣の見直しが必要になりますね。
また、他の対策としても下記などがあります。
①自分でリンパマッサージをする
②弾性ストッキングやソックス、レギンスの着用
③専門のお店でリンパマッサージを受ける
併用したり、使い分けをするなどしてリンパの流れを滞らせないようにすることが大事です。
リンパマッサージの効果
リンパマッサージにはたくさんのいい効果がありますが、代表的なのは健康増進です。
◆むくみの改善
◆体のたるみの解消
◆首や肩こり、頭痛の軽減
◆免疫があがる事で病気になりにくくなる
◆疲労回復
◆アンチエイジング
食品から環境汚染、スマホや働きすぎ・・・多くの弊害と共存している現代社会。
病気の数も何倍にも増えている今、健康は自ら求めていかないといけない時代です。
是非リンパの流れというものにも着目していただき、リンパマッサージを身近なケアとして取り入れてみて下さいね。