腹圧式呼吸と腹式呼吸

呼吸法には、肋骨を広げたり閉じたりする「胸式呼吸」と、お腹を出したり引っ込めたりすることにより横隔膜を上下させる「腹式呼吸」とがあります。

一般的に、女性の方や起きている時は「胸式呼吸」が多く、男性の方や寝ている時は「腹式呼吸」が多いと言われていますが、性別、活動時間に関係なく「腹式呼吸」を心がけたいですね。

【腹式呼吸の効果】

◯ダイエットのサポート
◯脂肪燃焼
◯自律神経を整える
◯ストレスを軽減する
◯免疫力を上げる
◯内臓機能の向上
◯血行を良くする
◯冷え性を良くする
◯老化防止
◯声量が増す
〇脳波がリラックス状態(アルファ波・シータ波)になる

※なぜこんなに効果があるのかというと、鍵は「自律神経」です。

【腹式呼吸のやり方】

 

①口から息をゆっくり吐く(お腹をへこませる)

②鼻から吸う(お腹をふくらませるように)

③これを数回繰り返す

※ポイントはゆっくり吐く事です。

【呼吸法による自律神経の働き】

自律神経とは自分の意思に関係なく体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、消化、発汗、体温調整などを司っています。

自律神経にはリラックスモードの副交感神経と緊張モードの交感神経があり、お互いが24時間、365日休まずバランスをとり合って、体の働きを安定的に調節しています。

息を吐くときは副交感神経が、息を吸うときは交感神経が活発に働きます。

という事は、ゆっくりと息を吐くことで副交感神経が優位になり、体はリラックス状態になります。これによりストレスの軽減や血流の良い状態にもっていけるのです。

意識的に呼吸することで、自律神経にアプローチし、呼吸法によって副交感神経と交感神経のバランスをコントロールできるって簡単にできる、健康法ですよね!

【より効果的な腹圧式呼吸法】

●よく耳にする腹式呼吸と腹圧式呼吸の違い

腹圧式呼吸は腹式呼吸と、全く違うわけではありません。

イメージとしては腹式呼吸の延長で、よりお腹を膨らませるような意識で、大きく息を吸って背中の部分もお腹にせり出すような深い深呼吸の方法です。(感覚ではお腹と言いましたが肺の下の横隔膜という呼吸する時使う筋肉が膨らむような感じ。)

横隔膜の上下の幅を大きく動かすことによりおなか全体のマッサージにもなり内臓のコンディションが調整され、たっぷりの酸素を吸い込んでいるので体に必要な酸素を効率にとりこめるのです。

自律神経の働きや便秘、腰痛の改善やお腹の引き締めにもより効果ありです。

【お腹をへこませたり、ふくらませたりする腹圧とは?】

腹圧とは文字の通りお腹の圧力のことを言い、空気を大きく吸い込むとお腹が膨らみます。このお腹を膨らませる力が腹圧です。

私たちの体は基本的に骨格によって支えられていますが、胃や腸などの内臓の部分は骨格ではありません。

内臓が潰されることなく活動できているのは腹圧があるからなのです。

内臓は腹膜と言う袋の中に入っています。その袋の中の内臓たちがきちんと働けるスペースを作るために、その袋を腹圧が膨らませていて、その腹膜を腹筋や背筋で囲み身体を支えているのです。

【大切な腹圧。腹圧が弱ると・・・】

★筋肉の負担が増えて腰痛の大きな原因に
(※実際に腰痛になりやすいひとは腰痛になったことがない人に比べて、この腹圧が40%も、弱いこともわかっています。)
★内臓が圧迫され、内臓機能の低下
★神経や血管、血行も悪くなり代謝が落ちる
★前傾姿勢になりやすく、バランスが崩れ歪む
★肩こりなど

【腹圧を高めるためには呼吸法が大切です。】

深い深呼吸を習慣にしたいですが、まずは呼吸を意識しながら1日1分程度からスタートしてみて、慣れてきたら10分程度できるといいいですね。