一度も休むことなく続けている「呼吸」
マスク生活が続く中、「なんとなく息苦しい」「呼吸が浅い」と感じる人は多くいます。
毎日当たり前すぎて、普段はあまり意識することはないかもしれません。
しかし「呼吸」の大切さにきちんと目を向けて、一回一回の「呼吸」を質のいいものにすることで、私たちの体や脳、心の状態に良い変化をもたらすことができます。
質の良い呼吸とは
本来の自然な呼吸とは横隔膜が上下に動くものです。
口よりも鼻で呼吸する方が、胸の中の圧力が変化しやすく、横隔膜が動きやすいので、鼻呼吸が良いのです。
他にも、鼻で呼吸することで鼻で作られ、血管を広げる作用のある一酸化窒素を取り込む効果もあります。
コロナ禍以前から、自然な呼吸ができていない人は多くいました。
しかしマスクを長い時間着けるようにもなったため、口で呼吸する人がかなり増加しているといいます。
口呼吸のデメリット
- 風邪をひきやすくなる
- 虫歯や歯周病、口臭につながる
- ほうれい線や口のたるみ
- 睡眠時無呼吸症候群
- 歯並びが悪くなる
ゆっくり息を吐くためには、口も一緒に使ってよいのですが、吸う時は特に鼻呼吸を心がけてください。
マスクの着用で、呼吸の回数が増えた人も多いと思います。
体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を体外に排出することが肺の役割です。
呼吸の数が多いのは、ガス交換の効率が悪く、走っている時と同じような状態で体に負担がかかっていることになります。
しっかり息を吐き、横隔膜を動かす
肺は肺、そのものだけで膨らんだりしぼんだりするわけではありません。
横隔膜などの周りの筋肉によって動きます。
しかし横隔膜がきちんと上下に動かないと、ガス交換の効率が悪い浅い呼吸にもつながります。
しっかり息をはけておらず、横隔膜が下がったままの状態で、空気がたくさんあるのに吸おうとする“吸い過ぎ”の人も多くなっています。
息をする時に肩が上がったり、腰が反ったりするのも無理に吸おうとするからです。
1日に約2万回もある呼吸のたびに不自然な動作をしていると肩や腰が痛くなることは不思議なことではありません。
横隔膜をしっかり使って呼吸を続けることで姿勢の改善や、体の可動域を広げる事も可能です。
まずは自分の呼吸の状態を意識してみることからはじめてみてはいかがでしょうか。