健康な体を作るタンパク質の仕組みと効果について①

健康に欠かせない三大栄養素の一つのタンパク質は、筋肉や臓器など体を構成する重要な要素です。

美容にも必須な成分として注目され、ストレス緩和や多幸感に繋がる効果も期待されています。

摂取量は年齢や性別に関係ない

1日の取るべきタンパク質の量は、年齢に関わらず「体重に1キロに対して1g」です。

例えば、体重50キロの人であれば、1日に50gのタンパク質が必要になります。

タンパク質が不足すると

・筋肉量が減る
・皮膚、爪、髪がもろくなる
・傷が治りにくくなる
・疲れやすくなる
・免疫力が弱くなる
・浮腫む
・肝機能低下など全身に影響があります。

一方では過剰摂取が続いてしまうと

・肝臓、腎臓機能の負担
・ミネラル不足
・腸内環境の乱れ等
・(運動不足だと太る)等、
タンパク質の摂りすぎも、さまざなリスクがあります。

1日の摂取量が「体重1キロに対して2グラム」を超えないように注意が必要です。

また「肉を100g食べたらタンパク質を100g摂取した」と考えるのは間違いです。

肉や魚などの食材には、タンパク質だけでなく、他の栄養素も含まれているので、「食材の重さ=タンパク質の重さ」と言う事ではありません。

食材のタンパク質量

牛肉
鉄や亜鉛がたっぷり
・ヒレ肉(80g)➡16.4g
・もも肉(80g)➡15・7g
・ひき肉(80g)➡13・7g

豚肉
疲労回復効果があるビタミン群が豊富
・バラ肉(80g)➡11.5g
・ロース肉(80g)➡13.7g
・ひき肉(80g)➡14.2g

鶏肉
高たんぱく低脂質。ビタミンA、B
・むね肉(80g)➡17.0g
・もも肉(80g)➡13.3g
・ささみ2本(80g)➡18・4g

全ての栄養素を含んだ完全栄養食品
・たまご1個➡6.8g


不飽和脂肪酸が豊富
・サケ1切(80g)➡17.8g
・アジ1尾(80g)➡15・8g
・サバ缶1切(80g)➡16.5g
・ツナ缶(2分の1)➡12・4g

大豆製品
高タンパク低脂質。血圧低下や美肌効果も
・豆腐(木綿)(75g)➡5.0g
・納豆1パック➡8・3g
・油揚げ2分の1枚➡2・3g

高齢者は積極的に摂取を

食が細くなっている高齢者の多くは、気づかないうちにタンパク質が足りなくなっています。

高齢者の方でも若い世代と同じ量のタンパク質の摂取が必要です。

牛・豚・鶏・魚 どれが良いのか?

「良質なタンパク質」と聞くと何を思い浮かべますか?

牛・豚・鶏肉・魚などがありますが、タンパク質と言う点ではどれも同じです。

異なることは、タンパク質以外に、何を摂取できるかという点です。

牛肉には鉄や亜鉛が含まれていて、豚肉にはビタミンB群が多く含まれています。

鶏肉は脂肪が少なめで、なおかつヘルシー、魚は健康に欠かせない脂質を含んでいるという特徴があります。

人体では作れない必須アミノ酸

タンパク質はアミノ酸でできています。

アミノ酸は20種類あり、そのうちの9種類は体内で十分に作れず、食べる事で取り入れる必要があります。

この9種類を「必須アミノ酸」と言います。

基本的に動物性タンパク質の方が、バランス良く必須アミノ酸を含んでいるので良質なタンパク質です。

植物性の中でも大豆製品はバランスが良く、肉や魚、卵と同じ効果が期待できます。

米などの穀類は9種類のアミノ酸の内、リジンが少ないタンパク質です。

※リジンとは・・・必須アミノの一つ
肉などの動物性たんぱく質に多く含まれる。
効果
・集中力を高める
・カルシウムなどの吸収を促進
・肝臓機能の強化

大豆製品はリジンが豊富なため、「納豆ご飯」にすることで完全なタンパク質源になるのです。

タンパク質源が肉類に偏らないように、魚や大豆を含め、ローテーションして食べることが理想的です。

魚の缶詰めや、納豆でも十分ににタンパク質を摂る事が可能なので上手にバランス良く摂ってみて下さい。