男女でこんなにも違う!腸の症状

腸の役割

腸は、体に必要な栄養素を吸収するとともに、害のある細菌やウイルスなどを排除し、

さらには病原菌からも体を守ってくれる重要な役割をしています。

小腸は主に食べたものを消化し分解する器官ですが、

大腸は食べ物の最後の通り道であり、さらに便を作って貯めておく場所なので

「病気の発生源」とも言われていて

臓器の中でも病気の種類が最も多い場所になります。

人は腸から老いる

腸内の環境は人それぞれ個人差があり、全く同じではありません。

腸にポリープや便秘などのトラブルがない人ほど見た目も若々しく肌もきれいで、いきいき健康的です。

逆に腸が健康でないと実年齢よりも老けて見られがちで、生活習慣病のリスクも高いのです。

つまり、病気にならないためには大腸をきれいに保つことが何よりも大切です。

性別によっても異なる腸内環境の深刻なお悩み

女性の主な腸の悩み

お腹が張る、ぽっこりお腹や便秘など。

~主な原因~

〇無理なダイエット

〇加工食品、偏食

〇運動不足

○ストレス

○睡眠導入や睡眠薬のお薬の影響

〇トイレに行きたいときに行けない、我慢する

〇女性ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなる

男性の主な腸の悩み

お腹がゴロゴロしてトイレに駆け込むことが多い、下痢しやすい

お酒を飲んだ翌日はお腹がゆるい、日によって波があるなど

~主な原因~

●不規則な生活

●食べ過ぎ

●過度な飲酒

●ストレス

「女はつまる、男はくだる」

女性は便秘になりやすく、男性は下痢になりやすい傾向があります。

女性はよく便秘薬を頼ります。しかしそれは根本的には改善しません。

便秘薬の多くは下痢の症状を作ることで便を出そうとします。

常習性もあるのでより強い薬が必要になってしまうこともあります。

薬の継続使用は腸が自ら運動できなくなり、とても危険になります。

一方、中高年男性に多いのがすぐにお腹がゆるくなる感じ。

この違和感は腸内環境が悪いサインです。

大腸は「第二の脳」と呼ばれていて、脳を通さずにストレスの影響をダイレクトに受けてしまいます。

特にストレスからくる下痢の症状は、大腸粘膜が傷つき、腸内環境が乱れ、水分や食物の消化吸収がうまくいかない状態になっています。

さらに悪化すると様々な弊害も起きてしまいます。

ストレスは簡単には避けることができませんが、適度な運動や自分の好きな事をして

気分転換し、ストレスを発散するようにしましょう。

ストレスが多いときほど正しい食生活を心がけてみて下さい。

腸内に住みすく微生物

腸内の中には1000種類1000兆個の細菌が棲んでいます。

重さにすると約1㎏以上あります。

体重の約1㎏分が腸内細菌だということになります。

目には見えない細菌が腸内だけでかなりの数いるとなると、体にもたらす影響も大きいことがわかりますね。

大腸の中では常に健康を保つ善玉菌と

健康にとってマイナスな悪玉菌がお互いの定住するためのすみかを奪い合い

常に戦いを繰り広げています。

そして勢力を見ながら、どちらにつくかを決める日和見菌。

この日和見菌は腸内細菌の大多数を占めているので、腸内の環境はめまぐるしく変わっていきます。

便秘の時の便やおならが臭いのは腐敗が起こっており、悪玉菌が優位になっている証拠です。

悪玉菌が優位になってしまう原因

●油っこい食事

●お肉中心の偏った食事

●運動不足

●生活習慣の乱れ

●ストレス(緊張感を長く)感じる

また、年齢に伴い腸自体の老化が進むことも原因の一つになります。

腸内細菌にも様々な種類がありますが、大腸環境を整える代表格が【ビフィズス菌】です。

善玉菌の99・9%を占めるのはビフィズス菌と言われていて、

ビフィズス菌は、殺菌力の強い酢酸という成分を分泌することができるため、

悪玉菌の繫殖も防いでくれ大腸のバリア機能にも働きかけます。

しかし、ビフィズス菌などの善玉菌は年齢とともにどんどん減り始め、

高齢になるとわずか1%未満になるとも言われています。

善玉菌を増やして悪玉菌を減らすためにも、加工食品はなるべく避け

発酵食品(味噌、納豆、漬物、麹など)食物繊維(海藻、野菜)など和食に目を向けてみて下さい。

プロバイオティクス商品もたくさん販売されています。

裏返すと、加工食品やスイーツやパンなどの食生活の変化や

たくさんのストレスにさらされる現代の生活環境を映し出していると思います。

自分の意識を腸内にも向けてあげて、是非いい環境にしてあげて下さい。